【2次関数】センター試験の問題を解いてみる(2007年度)
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Contents
問題【前編】
解答(解説)【前編】
ア・イ・ウ
①式を平方完成すると、\(y=\{x-(a-1)\}^2+a^2-6a+3\)
したがって、頂点は
点\((a-1,a^2-6a+3)\)
エ・オ
グラフが\(x\)軸と異なる2点で交わる条件は判別式\(D>0\)です。\(D=b^2-4ac\)より、
\(\{-2(a-1)\}^2-4(2a^2-8a+4)>0\)
これを解くと、
\[3-\sqrt{6}<a<3+\sqrt{6}\]
カ・キ・ク・ケ
「二つの交点がともに\(x\)軸の負の部分である」をグラフに図示してみましょう↓
このとき、以下の3つの条件を全て満たしている必要があります。
- 判別式\(D>0\)
- \(y\)軸と正の値で交わっている
- グラフの軸が負
条件1については、既に範囲を求めました。
\(3-\sqrt{6}<a<3+\sqrt{6}\)でしたね。
条件2については、\(x=0\)をグラフの式に代入して0より大きくなるようにすればよいです。
グラフの式に\(x=0\)を代入すると…\(2a^2-8a+4>0\)
これを解くと、
\(a<2-\sqrt{2},2+\sqrt{2}<a\)
最後に、条件3についてです。
グラフの軸というのは、頂点の\(x\)座標のことです。今回は\(a-1\)です。
\(a-1<0\)すなわち\(a<1\)
以上を全て満たす範囲は…
\[3-\sqrt{6}<a<2-\sqrt{2}\]
問題【後編】
解答(解説)【後編】
コ・サ
頂点の\(x\)座標は\(a-1\)です。これが3以上7以下とあるので、
\(3\text{≦}a-1\text{≦}7\)
これを整理して、
\[4\text{≦}a\text{≦}8\]
シ ス・セ・ソ・タ・チ
2次関数の下に凸のグラフの場合、基本的に最大値はありません。しかし、定義域が指定される場合は、その範囲の中で最大値を定義することができます。
頂点が最小値なので、頂点から離れれば離れるほど値は大きくなります。したがって、定義域の中で頂点からもっとも離れている、定義域の左端・右端のどちらか・もしくは両方が最大値となります。
定義域の右端が最大値となるとき
この場合は、頂点が定義域の中心より左側にあります。定義域の中心は5ですから、
\(3\text{≦}a-1\text{≦}5\)より、
\[4\text{≦}a\text{≦}6\]
定義域の右端は7です。グラフの式に\(x=7\)を代入すると…
\(y=49-14(a-1)+2a^2-8a+4=2a^2-22a+67\)
したがって、\(4\text{≦}a\text{≦}6\)のとき最大値\(M\)は…
\[M=2a^2-22a+67\]
ツ・テ・ト・ナ・ニ
定義域の左端が最大値となるとき
頂点の軸が5以上7以下である必要があります。このときの\(a\)の範囲は\(5\text{≦}a-1\text{≦}7\)より、\(6\text{≦}a\text{≦}8\)となります。
定義域の左端は\(x=3\)です。グラフの式に\(x=3\)を代入することで最大値\(M\)を求めることができます。
したがって、\(6\text{≦}a\text{≦}8\)のとき、最大値\(M\)の値は
\[M=2a^2-14a+19\]
ヌ・ネ・ノ
頂点の値は\(a^2-6a+3\)です。
\(a^2-6a+3=6\)より、\(a=3\pm2\sqrt{3}\)
\(4\text{≦}a\text{≦}8\)より、
\[a=3+2\sqrt{3}\]
ハ・ヒ・フ・ヘ
\(a=3+2\sqrt{3}\)ですから、\(6\text{≦}a\text{≦}8\)です。
\(2a^2-14a+19\)に\(a=3+2\sqrt{3}\)を代入すると…\(19-4\sqrt{3}\)となります。
したがって、最大値\(M\)は
\[M=19-4\sqrt{3}\]
まとめ
今回の問題を解く上での重要ポイントをまとめてみましょう。
- 下に凸のグラフ\(f(x)\)において、\(x\)軸との交点が2つとも負であるためには、3つの条件を満たす必要がある。
- 判別式\(D>0\)
- \(0)>0\)
- \(f(x)\)の軸が負
- 下に凸のグラフ\(f(x)\)において、最大値については以下のとおりである。
- 頂点が定義域の中心より左にある場合、定義域の右端で最大値をとる
- 頂点が定義域の中心より右にある場合、定義域の左端で最大値をとる
- 頂点が定義域の中心にある場合、定義域の左端と右端で最大値をとる
今回はここで終わりです。何か参考になる情報があれば嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。