【2次関数】センター試験を解いてみる(2014年度)
今回は2014年度のセンター試験の2次関数の問題を解いていきたいと思います。
問題のリンクはコチラ↓
Contents
問題【前編】
解説【前編】
ア イ ウ エ・オ
\(y = x^2 + 2ax + 3a^2 – 6a – 36\)を平方完成すると、\(y=(x+a)^2+2a^2-6a-36\)なので…
頂点は、点\((-a, 2a^2-6a-36)\)です。
カ キ・ク
\(G\)と\(y\)軸との交点の\(y\)座標が\(p\)です。\(G\)に\(x=0\)を代入すると
\(3a^2-6a-36\)となります。\(p=-27\)とありますので、
\(3a^2-6a-36=-27\)より、\(a=3,-1\)です。
ケ・コ
\(a=3\)のときのグラフをどれだけ動かせば\(a=-1\)の時のグラフと重なるかを求めます。
\(a=3\)のときの頂点は点(-3,-36)で、\(a=-1\)の時の頂点は点(1,-28)です。したがって、\(x\)軸方向に4、\(y\)軸方向に8だけ移動すれば、グラフは一致します。
問題【後編】
解説【後編】
サ・シ ス セ ソ
\(x\)軸と共有点を持つということは、判別式\(D\)が0以上である必要があります。
\(D=b^2-4ac\)より、\(4a^2-4(3a^2-6a-36)\text{≧}0\)
これを解くと、\(-3\text{≦}a\text{≦}6\)となります。
タ チ・ツ・テ
\(p=3a^2-6a-36\)です。平方完成すると\(p=3(a-1)^2-39\)ですから、この\(p\)の頂点は点\((1,-39)\)です。
問題文より、\(a\)の範囲が\(-3\text{≦}a\text{≦}6\)です。頂点の\(x\)座標は1なので\(a\)の範囲内です。頂点が最小値となるため、\(p\)は\(a=1\)で最小値-39を取ると言えます。
ト ナ・ニ
\(p\)の頂点の\(x\)座標は1でした。\(a\)の範囲が\(-3\text{≦}a\text{≦}6\)なので、-3か6のどちらかで最大値を取ることになります。1との差がより大きいのは6なので、\(a=6\)で最大値を取り、そのときの\(p\)の値は36です。
ヌ・ネ ノ ハ ヒ・フ・ヘ
\(G\)が\(x\)軸と共有点を持つ = (A)判別式\(D\text{≧}0\)
共有点の\(x\)座標が-1より大きくなる = (B)\(G(-1)>0\) & (C)頂点の\(x\)座標が-1より大きい
(A)と(B)と(C)をすべて満たすときの\(a\)の範囲を求めます。
(A)は既に求めており、\(-3\text{≦}a\text{≦}6\)です。
(B)について
\(G(-1)=1-2a+3a^2-6a-36\)ですから、
\[a<-\frac{7}{3},5<a\]
(C)について
頂点は\(-a\)ですので、\(-a>-1\)より\(a<1\)
(A)と(B)と(C)をすべて満たす\(a\)の範囲は…
\[-3\text{≦}a<\frac{7}{3}\]
となります。
まとめ
今回の問題を解く上での重要ポイントをまとめてみました。
下に凸のグラフについて、最小値と最大値には以下のような特徴がある。
- 最小値は基本的には頂点となり、定義域の中に頂点が存在しない場合は、定義域の中で一番頂点に近い箇所(定義域の右端か左端)で最小値を取る。
- 最大値は基本的に存在しない。定義域が指定されている場合は、定義域の中で一番頂点から離れた箇所(定義域の右端か左端)で最大値を取る。
下に凸のグラフについて、グラフの共有点の\(x\)座標が\(a\)より大きくなるための条件は、以下の3つである。
- \(f(a)>0\)であること
- 判別式\(D\text{≧}0\)であること
- 頂点の\(x\)座標が\(a\)より大きな値であること
というわけで、今回はここで終わりです。何か参考になる情報があれば嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。