【LAN】スター型?バス型?接続形態の種類について解説

2021年3月23日

今回は、LANの接続形態について解説していきます。LANについては、以前に別の記事でも解説していますので、参考にしてみてください。

まず先に、今回紹介する3種類の名称だけお伝えしておきます。今回紹介するのは、スター型・バス型・リング型の3種類です。それぞれ順番に解説していきます。その前に、1つの用語の解説を行います。

トポロジー

ITやネットワークの勉強をしていく中で、たまに耳にする言葉として、トポロジーというものがあります。正確には、ネットワークトポロジーというものです。数学用語のトポロジーから派生して生まれた用語だと思いますが、数学用語についてはここでは割愛します。ネットワークトポロジーとは、Webio辞書ではこのような説明がされています。

コンピューターやサーバー、各種制御機器などで構成されるコンピューターネットワークの接続形態。代表的な接続形態として、スター型ネットワーク、リング型ネットワーク、バス型ネットワークがあり、これらを多層的または複合的に組み合わせて、実際のネットワークを図式的に表現する。網トポロジー。ネットワーク構成。

Webio辞書より引用

Webio辞書によると、ネットワークトポロジーとは、コンピュータネットワークの接続形態のことです。コンピュータやネットワーク機器がどのような構成がされているかを図で整理したものです。では、1つの単語について理解できたところで、本題に入っていきましょう。

トポロジーの種類

スター型

ハブを中心として、放射状にコンピュータを接続している形態を、スター型と呼びます。図1のような形態です。

図1

図が雑で申し訳ありません…。ネットワーク機器と書いてますが、ハブのことです。ハブを中心として、PCが放射状に接続されていますね。こちらは、イーサネットの規格などで使われることがあります。

バス型

図2

バス型は、図2に示すような形態です。1本のケーブルが基幹となっており、そこに複数台のコンピューターを接続します。スター型と同様に、イーサネットの規格で使われることがあります。

リング型

図3

図3に示すような形態を、リング型と呼びます。名前から想像できるように、リング状にコンピュータを接続します。トークンリングという規格などで使われている形態です。トークンリングは最近はあまり使われていません。

バス型の規格

2つの規格を紹介します。

10BASE5

伝送速度は10Mbpsです。伝送速度の単位はbps(bits per second)が使われますが、1秒間に送ることができるデータ量を表します。

伝送距離は、最大500mほどです。同軸ケーブルを使って伝送を行います。同軸ケーブルの詳細については、以下のページで詳しく解説されています。ちなみに、10BASE5で使用する同軸ケーブルの太さは10ミリです。

10BASE2

こちらは、伝送速度は10Mbpsです。先程の10BASE5と同じ速度ですね。伝送速度は185mです。10BASE5よりも短いです。こちらも同軸ケーブルを使って通信を行い、ケーブルの太さは先程の10BASE5より細い5ミリです。

スター型の規格

3つの規格を紹介します。

10BASE-T

伝送速度は10Mbpsです。最大伝送距離は100mです。ツイストペアケーブルを使って伝送を行います。ツイストペアケーブルについては以下のページで深く解説されています。一般にLAN接続に使われるケーブルはこちらのツイストペアケーブルです。

100BASE-TX

伝送速度は100Mbpsです。10BASE-Tの10倍の速度ですね。最大伝送距離は100mです。ツイストペアケーブルを使って伝送を行います。

1000BASE-T

伝送速度は1000Mbps(1Gbps)です。10BASE-Tの100倍・100BASE-TXの10倍の速度です。最大伝送距離は100mであり、こちらもツイストペアケーブルを使って伝送を行います。

まとめ

今回は、LANを構築する際にどのようにコンピュータを接続するかをまとめた、ネットワークトポロジーの種類とその規格について解説を行いました。

トポロジーは、スター型・バス型・リング型の3種類があります。リング型は近年はあまり使われていません。

スター型の規格は10BASE-Tと100BASE-TXと1000BASE-Tの3つを紹介しました。バス型の規格は10BASE5と10BASE2の2つを紹介しました。

規格の名称と伝送速度に着目してみてください。名称の先頭についている10や100などの数字と伝送速度の数字が等しいことが分かると思います。このことを理解しておけば、名称を見て伝送速度を混乱することはないかと思います。

伝送距離に関しては、スター型は共通して100m、バス型は規格名称のお尻に書いてある数字がより小さい方が伝送距離も短く、大きければ伝送距離も長いと覚えておけばいいかと思います。

使用するケーブルについては、スター型はツイストペアケーブル、バス型は同軸ケーブルが使用されることを覚えておきましょう。


というわけで、今回はここで終わりです。何か参考になる情報があれば嬉しいです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。