【2次関数】センター試験の問題を解いてみる(2012年)
Contents
問題【前編】
解説【前編】
ア イ ウ
\(y=-x^2+(2a+4)x+b\)を平方完成すると\(\{x-(a+2)\}^2+a^2+4a+b+4\)
平方完成についてはコチラ↓
したがって、頂点の座標は点\((a+2,a^2+4a+b+4)\)です。
エ オ・カ
頂点が直線\(y=-4x-1\)上にあるとのことなので…\(x=a+2\)と\(y=a^2+4a+b+4\)を\(y=-4x-1\)に代入します。
代入した式を変形すると、
\[b=-a^2-8a-13\]
となります。
問題【後編】
解説【後編】
キ・ク・ケ
\(x\)軸と異なる2点で交わるということは、判別式\(D>0\)ですから、
\(D=b^2-4ac=(2a+4)^2-4\cdot(-1)\cdot(-a^2-8a-13)>0\)
整理すると、\(a\)の範囲は
\[a<\frac{-9}{4}\]
です。
コ サ
\(x\)軸の正の部分と負の部分の両方で交わるためには、\(y\)軸と正の値で交わる必要があります。グラフで描くと↓のような状態です。
\(G(0)>0\)より、\(-a^2-8a-13>0\)
これを解くと、\(a\)の範囲は…
\[-4-\sqrt{3}<a<-4+\sqrt{3}\]
となります。
シ・ス セ
\(0\text{≦}x\text{≦}4\)の中で、最小値-22を取る可能性があるのは\(x=0\)と\(x=4\)です。
関数の式は\(y=-x^2+(2a+4)x-a^2-8a-13\)です。\(x=0\)と\(x=4\)をそれぞれ代入します。
すると、
\(-a^2-8a-13=-22\text{・・・①}\)
\(-16+4(2a+4)-a^2-8a-13=-22\text{・・・②}\)
となります。
①から\(a=-9,1\)、②から\(a=-3,3\)
①は\(x=0\)の時に最大値を取る場合です。そのためには頂点の\(x\)座標が2以上の必要がありますので、
\(a+2\text{≧}2\)より\(a\text{≧}0\text{・・・③}\)
①と③より、\(a=1\)
②は\(x=4\)の時に最大値を取る場合です、先程と同様に考えると
\(a+2\text{≦}2\)より\(a\text{≦}0\text{・・・④}\)
②と④より、\(a=-3\)
ソ・タ・チ
\(a=1\)のときの関数の式は、\(y=-x^2+6x-22\)です。頂点は点\((3,-13)\)となり、頂点の\(x\)軸は定義域の範囲内ですから、最大値は-13です。
ツ テ・ト・ナ
\(a=-3\)の時の関数の式は\(y=-x^2-2x+2\)となり、頂点は点\((-1,3)\)です。
したがって、\(x\)軸方向に4、\(y\)軸方向に-16だけ動かすと、\(a=1\)のときのグラフと一致します。
まとめ
今回の問題を解く上での重要ポイントをまとめてみました。
- 点\((p,q)\)が\(y=ax+b\)上の点であるとき、\(q=ap+b\)が成り立つ。
- ある2次関数のグラフが\(x\)軸と異なる2つの共有点をもつとき、判別式\(D>0\)が成り立つ。
- 上に凸のグラフ\(f(x)\)において、\(x\)軸と正の部分と負の部分の両方で交わるとき、\(f(0)<0\)が成り立つ。
- 上に凸のグラフ\(f(x)\)において、最大値と最小値は以下のように決まる。
- 最大値
- 頂点が定義域の中にあるとき…頂点が最大値となる。
- 頂点が定義域の外にあるとき…定義域の左端か右端(頂点により近い方)で最大値となる。
- 最小値
- 頂点が定義域の中心より左にあるとき…定義域の右端が最小値
- 頂点が定義域の中心より右にあるとき…定義域の左端が最小値
- 頂点が定義域の中心にあるとき…定義域の左端と右端の両方で最小値
- 最大値
ということで、今回はここで終わりです。何か参考になる情報があれば嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。